
2022年以降、調整局面が続いていた高級時計市場ですが、2025年に入り、特にRolexを中心に相場の回復傾向が見られるようになってきました。
2026年5月の時点で実際に中古市場や買取現場を見ていても、「以前より動きが良くなった」と感じる場面が増えています。
コロナ禍では投資目的の買いが集中し、一時は異常ともいえる価格高騰が続きました。しかし2022年以降は、世界的な金利上昇や景気不安の影響で相場が調整局面へ。
特にスポーツモデルは大きく値を下げ、「高級時計バブル崩壊」といった声もありました。
ただ、その後も時計そのものの人気がなくなったわけではありません。
2025年現在は、投機目的よりも「本当に欲しい人」が戻ってきている印象があります。
特にRolexは依然として世界的な人気が高く、安定した需要を感じます。
さらに最近は、高級時計の中でも“本物の資産”として世界的に評価されるモデルの強さが際立っています。
例えば、Patek Philippeのアクアノートやノーチラスといったモデルは、世界中の富裕層やコレクターから圧倒的な支持を集めており、相場の上昇も目を見張るものがあります。
単なる人気商品というより、「世界共通で価値が認められる資産」として扱われている印象すらあります。
生産数が限られていることに加え、世界的な富裕層の増加もあり、需要に対して供給がまったく追いついていません。
こうした超人気モデルは、景気や相場調整の影響を受けながらも、長期的には非常に強い価格推移を見せています。
日本国内で相場上昇を支えている大きな要因のひとつが為替です。
現在も1ドル160円前後という歴史的な円安水準が続いており、海外から見ると日本の高級時計は「割安」に映ります。
そのため、
これらが重なり、中古価格にも影響を与えています。
実際、以前より海外向け相場を意識した査定依頼も増えてきました。
さらに、現在の中東情勢やイランを巡る地政学リスクなどから、今後もインフレが長引く可能性が指摘されています。
物価上昇が続く局面では、「現金の価値が目減りする」ことを意識する人も増えます。
その中で、
として、高級時計に注目が集まりやすい環境になっています。
もちろん、相場は常に上下しますので、「絶対に上がる」と断言できるものではありません。
ただ、長期的に見ると、人気ブランドの高級時計は資産価値を保ちやすい傾向があるのも事実です。
私たち質店の現場では、単なる“投資商品”としてではなく、「良い時計を長く持ちたい」というお客様が再び増えてきたように感じます。
高級時計は、使いながら楽しめる資産でもあります。
相場だけに振り回されず、自分が本当に気に入った一本を持つことが、結果的に価値につながるのかもしれません。
今後も市場動向を注視しながら、現場で感じる変化をお伝えしていきたいと思います。