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あなたの時計には、どのくらいの「担保力」があるのか

高級時計の価値について語るとき、多くの場合は「いくらで売れるか」が基準になります。

しかし、資産という視点から時計を見ると、もう一つ重要な価値があります。

それが、

「担保力」

です。

簡単にいえば、その時計を手放すことなく、必要なときにどの程度の資金へ変えることができるのか。

これは、時計を「嗜好品」として見るだけでは、あまり意識することのない価値かもしれません。

価値があることと、担保力があることは同じではない

例えば、市場で1,000万円程度の価値がある時計が2本あったとします。

市場価格だけを見れば、どちらも同じ1,000万円の資産です。

しかし、質屋から見た「担保としての評価」は必ずしも同じにはなりません。

なぜなら、担保として評価するときには現在の相場だけでなく、

「もし返済されなかった場合、この時計の価値をどの程度確実に回収できるか」

まで考える必要があるからです。

そのため、市場価格が高いだけでは十分ではありません。


担保力を左右するもの

高級時計の担保力には、さまざまな要素が関係します。

代表的なものとして、

  • ブランドやモデル
  • 国内外での流通量
  • 市場での人気
  • 相場の安定性
  • 売買のしやすさ
  • 時計の状態
  • 保証書や付属品の有無
  • 真贋確認のしやすさ
  • 相場が下落した場合のリスク

などがあります。

例えば、非常に高価で希少な時計であっても、取引事例が極端に少なければ、現在価値を正確に判断することが難しくなります。

反対に、世界的に取引され、市場価格を確認しやすく、継続的に需要があるモデルであれば、担保として評価しやすくなります。

つまり担保力とは、

価格 × 流動性 × 価格の確かさ

という考え方に近いものです。

なぜロレックスなどは担保として評価しやすいのか

高級時計の中でも、世界的に認知されているブランドには大きな中古市場があります。

例えばロレックスの場合、国内だけでなく世界中で売買されています。

同じモデルの取引事例も比較的確認しやすいため、

「現在どのくらいで流通しているのか」

「相場が下がった場合、どの程度まで考えておくべきか」

といった判断がしやすくなります。

これは担保として考えるうえで非常に重要な性質です。

一方、購入価格が非常に高額でも、中古市場での取引が少ない時計の場合、購入価格と担保評価の間に大きな差が生じることがあります。

高かったから担保力も高い、とは限らないのです。


不動産の「担保評価」と少し似ている

この考え方は、不動産を担保にした融資をイメージすると分かりやすいかもしれません。

例えば、所有者が1億円の価値があると考えている不動産に対して、金融機関が必ず1億円を融資するわけではありません。

立地や取引事例、収益性、流動性などを考えながら、一定の安全性を持たせて担保価値を判断します。

高級時計も考え方の基本部分は似ています。

現在の市場価値を確認したうえで、

「この資産に対して、どこまで資金を出すことができるのか」

を考えます。

ただし、不動産と時計には大きな違いもあります。

時計は小さく、持ち運ぶことができ、一定のモデルであれば世界規模の市場が存在します。

そして、査定から資金化までの時間も比較的短い。

この「流動性の高さ」は、モノを資産として考えるうえで大きな特徴です。

1,000万円の時計を持つということ

仮に1,000万円程度の市場価値を持つ時計を所有しているとします。

通常は、

「1,000万円の時計を持っている」

と考えるでしょう。

しかし資産という視点から見ると、

「必要になれば、一定の資金を比較的短時間で生み出すことのできる資産を持っている」

とも考えられます。

もちろん、そのためには時計そのものに十分な担保価値があることが前提です。

しかし、この視点を持っているかどうかで、高級時計の所有に対する考え方は大きく変わります。


「売ればお金になる」から、もう一歩先へ

これまでも、

「高級時計は売ればお金になる」

ということは広く知られていました。

しかし、売却には一つ大きな特徴があります。

売った瞬間、その資産を手放すことになることです。

長年所有してきた時計。

思い入れのある時計。

将来的な値上がりを期待している時計。

もう一度同じものを買おうとしても、簡単には見つからない時計。

こうした品物の場合、資金が必要だからといって必ずしも売却が最善とは限りません。

そこで、

「売る」ではなく「一時的に価値を利用する」

という考え方が出てきます。

それが質預かりです。


資産を「所有する」から「活用する」へ

例えば、事業をしている方に急な資金需要が発生したとします。

納税。

仕入れ。

不動産決済までのつなぎ。

短期的な資金繰り。

あるいは、魅力的な投資機会が突然現れることもあります。

そのたびに長期保有している資産を売却していては、本来保有し続けたかった資産まで失うことになります。

そこで、保有している高級時計や宝飾品の担保力をあらかじめ把握しておけば、

「必要になったときに、この資産からどの程度の資金を生み出せるか」

という選択肢を持つことができます。

これは、単なる換金とは少し違います。

保有資産に「流動性」を持たせるという考え方です。


自分の時計の「市場価格」と「担保力」を知っておく

高級時計を所有している方の多くは、購入価格についてはよく覚えています。

時計が好きな方なら、現在の中古市場価格についても詳しいでしょう。

しかし、

「この時計を売却せずに、いくらまで資金化できるのか」

まで把握している方は、それほど多くありません。

資産として考えるのであれば、

購入価格

現在の市場価値

売却した場合の価値

担保として活用した場合の価値

という複数の数字を知っておくことには意味があります。


質屋は「モノの信用力」を評価する場所

銀行が企業や個人の信用力を評価するように、質屋は預かったモノそのものの価値を評価します。

そこでは、職業や事業規模とは別に、

「そのモノ自体に、どれだけの価値があるのか」

が重要になります。

だからこそ質屋は、お金を借りる場所というだけではありません。

自分が所有するモノが、

「現在いくらなのか」

「どの程度の流動性があるのか」

「必要なときに、どの程度の資金へ変えられるのか」

を知ることのできる場所でもあります。

高級時計や宝飾品を所有しているのであれば、一度「値段」だけではなく、**「担保力」**という視点から見てみてはいかがでしょうか。

売却する予定がなくても構いません。


自分が持っているモノに、どのくらいの資産価値と担保力があるのかを知っておく。

それも、資産を管理する一つの方法だと私たちは考えています。

 

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