私がこの業界に入って10年が経ちますが、最近になって改めて思うのは、質屋はお客様から信頼してもらわないと成り立たない商売だということ。質屋の本業はお客様の大事な品物をお店に預けて頂いて、初めて成り立つ商売です。
単にモノを売るということでしたら、満足のいく金額を提示できればすむ話かもしれませんが、自分の思い入れのあるモノを一時的にせよ他人に預けるという行為は、信頼できる相手でないと決してできないはずです。
我々が品物を値踏みする以上に、お客様は冷静にお店の値踏みをされています。お店の雰囲気はどうか、査定をする人間は誠実な人間なのか、言動に嘘はないか、この会社は信頼できるか等々。仮にどれだけ店構えが立派であっても、そこで働く人間が信用に足らぬ者だったら、その場の取引はあっても、将来に渡って取引しようと思わないはずです。
鑑定業ですので、持ち込まれた品物を適正に評価することは当然大事なわけですが、会社としてお客様との長期的な信頼関係を築いていけるよう、日々努力を重ねていきたいと思います。