私たちの身の回りに昔からある質屋ですが、これまで利用したことがないという方は少なくないのではないでしょうか。
実は、質屋はモノの価値に対して貸付るというサービスを行っており、それを利用すれば個人の信用情報履歴に一切傷がつかない形で短期間の資金繰りが可能になります。返済義務がないという点も魅力ですので、ぜひ困ったときに利用できるようにそのサービス内容を頭に入れておくと良いでしょう。
質屋のビジネスモデルとは?
質屋のビジネスモデルは、利用者が所有している価値のある物品を預かり、その代わりに資金を融資するというものです。一言でいってしまえば、モノの価値に対して貸付るというのが質屋の商売であり、約束した期限までに融資した元金とそれに付される利息を返せば、預けた物品はそのままの状態で返してもらうことができます。
一方、万が一返済ができなかった場合には、預けた物品は戻ってきません。これは一般に「質流れ」と呼ばれるもので、質屋としては、預かった物品を換金することによって、損失が生じるのを防止できるのです。
質屋を利用するメリットとは?
モノの価値に対して貸付るというビジネスを行っている質屋を利用するメリットとして、返済義務がないという点と個人の信用情報履歴に一切傷がつかないという点の2つがあります。以下で詳しく見ていきましょう。
返済義務がない
質屋を利用して資金を借りた場合には、一応は返済期限が設定されます。この点、一般的な金融機関から融資を受けて期限までに返済しなかった場合には、裁判を起こされて強制執行を受けるといった事態にまで至る可能性がありますが、質屋の場合にはそのようなおそれはありません。
もし期限までに返済しなくても、預け入れてある物品が戻ってこなくなるだけですので、利用者としては、それを取り戻すことにこだわらないのであれば、実質的には返済義務がないというわけです。
信用情報に傷がつかない
金融機関から融資を受けて返済が滞った場合には、信用情報に傷がついてしまいます。そうなってしまうと、新たに融資を受けることは困難になってしまうため、特に事業を営んでいるような人にとっては死活問題になりかねません。これに対し、質屋の場合には、前述の通り実質的には返済義務がないので、もし元本や利息の返済が遅れても利用者個人の信用情報は毀損しません。このように、信用情報をきれいにしておきたいという人にとっては、質屋を利用するというのは大きなメリットがあるのです。
質屋の便利な利用法とは?
前述のメリットを活かして、質屋を便利に利用する方法がいくつかありますので、それらを紹介します。
事業資金のやり繰り
まず、1つ目の方法は、事業資金のやり繰りのために利用するというものです。事業を営んでいると、売掛金の入金前に買掛金の支払期日がやってくるというケースが少なくありません。そのような短期間の資金繰りを行うために、質屋を利用するというのは非常に有効です。具体的には、オフィスで使っているような電化製品などを質に入れて必要な資金を借りて買掛金の支払いを行ったうえで、入金された売掛金を使って質屋に返済して預けたものを取り戻すようにすれば良いのです。
このような方法だと、借り入れている期間を短くできるため、実質的には利息もほとんど発生しないので、余計な負担を極力抑えて事業資金を確保できるというわけです。なお、取り戻した電化製品は、何度でも質入れすることができるので、繰り返しこの方法を使って資金のやり繰りをすることが可能です。
倉庫代わりに利用する
2つ目の方法として、倉庫代わりに質屋を利用するというやり方もあります。例えば、倉庫がいっぱいになってしまって家電の在庫を保管できる場所がなくなってしまった時に、保管しきれない分を質に入れて預かってもらうことによって、倉庫が空くまでの時間を稼げるというわけです。ただし、この方法を用いる場合には、もしも返済期限を忘れてしまうと預けていた物品が質流れになってしまうという点に注意しなければなりません。また、質入れできるのは、あくまでも質屋の方で価値があると判断するものに限られるため、何でも預かってもらえるわけではないという点についても頭に入れておく必要があります。
資金繰りに困った時は質屋を利用してみよう
以上で見てきたように、質屋を利用することには、返済義務がないだけでなく、個人の信用情報履歴に一切傷がつかないというメリットがあります。これらのメリットは、事業を営んでいる人には非常に魅力的なものであるはずですので、もしも短期間の資金繰りに困ったような場合には、手元にある物品を質入れして必要な資金を確保すると良いでしょう。
質屋のシステムについての詳細は
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