棟方志功の代表的な作品の一つに挙げられる《女人観世音板画巻》を質預かりさせて頂きました。
棟方志功 『振向妃の柵』
棟方志功は戦前、「女人芸術」創刊号の扉を飾った岡本かの子の詩「女人ぼさつ」を読んで、女人にひそむ愛憐の詩として、この詩を長く愛誦し、昭和24年になってこの詩を題材に《女人観世音板画巻》8柵 (題字などを加え12柵)を制作しました。
棟方志功にとってながい間あたためられてきたテーマでほとんど丸刀だけで制作、技法の上でも新天地を開いた作品となっております。
棟方志功は世界的にも高い評価を受けています。
作品はどれもダイナミックで生命力にあふれており、骨太で力強い画は一目で棟方志功とわかります。