宝石は時間の経過とともに目減りするものではなく、50年後、100年後も変わらない価値を保ち続ける性質があります。また2つとして同じものはなく、希少性も認められることから資産価値としての評価を受ける側面もあります。
近年世界的な金融緩和から貨幣価値の相対的な低下が続いている中、改めて宝石の資産価値に注目が集まってきています。
ただ古物業界では宝石はダイヤモンドを除いて国際的な評価基準が定まっていないため、査定する人間の知識や経験、それから主観的な判断にゆだねられることになります。そのために、例えばルビーのリングを査定してもらう場合にお店によって買取価格に数倍の差が出ることは良くある話で、ひどいケースでは、市場価値で10万円の価値がある宝石がタダ同然で取引されることもあると耳にします。
そのような状況が続く限り、宝飾品の中古業界が信頼を得ることは難しいでしょうし、不信感から宝石が時の移り変わりの中で還流されていく機会も失われてしまうことになります。
このままではまずいと業界内でも宝石の評価の仕方を指導するセミナーや勉強会が開かれるようになりました。
国内で宝石鑑定のプロフェッショナルと呼ばれる人が増えていけば、還流品の多い日本では宝石の2次市場がますます活性化してくるでしょう。