シンガポールの国営投資会社、テマセク・ホールディングの子会社が出資する「シンガ
ポールダイヤモンド投資取引所(SDiX)」はダイヤモンドの現物電子取引所を今年月に
新しく開設すると発表しました。
ダイヤモンドの取引は、従来は業者同士の取引でしたが、今回取引所を設けることで機関
投資家や金融機関等のプレイヤーを呼び込むことで、価格の透明性と流動性を高めてダイ
ヤモンドを投資商品として育てていきたい考えのようです。
ダイヤモンドの形状、カラット、カラー、クラリティ、カット等の既に確立されている基
準を細かく分類して価格を形成していけば、将来は魅力的な投資商品となる可能性が出て
きます。
ダイヤモンドは昔から宝飾品として富裕層の間で人気が高く、資産性の側面でも評価を受
けてきた歴史がありますから、金や石油等のコモディティ投資の一つとして数えられるよ
うになることは、何ら違和感のあることではありません。
以前はデ・ビアス社がダイヤの原石市場の8割を抑えていましたが、現在では3割を切っ
てきています。今年の5月にダイヤモンド発掘業者7社からなるDiamond Producers
Association (DPA) が発足し、より自由で公正な取引ができるようになってきていること
も今回の取引所の開設に影響しているといえます。