2019年はエルメスが、2020年はロレックスが値上げに踏み切りました。
その他にもヴィトンやシャネルなどのメーカーも国内定価を引き上げてきています。
ロレックスを例に挙げると90年代後半はエクスプローラー1が40万円台で買えてたのが、
現行品では80万を超える金額に。改めて考えると凄いことになっていますね・・。
為替の影響など色々な要因もありますが、一番の原因は日本人の購買力が海外と比べて
相対的に下がっているからです。
過去20年間で日本の名目GDP(自国通貨ベース)はほぼ横ばいで推移してきましたが、
同じ期間でアメリカは2.3倍、ドイツは1.7倍、フランスも1.7倍、中国は10.4倍に経済規模を拡大させています。
1人当たりのGDPについても、ほぼ横ばいの日本に対して、アメリカは1.9倍、ドイツは1.7倍、フランスは1.6倍、中国は9.3倍になりました。
海外ブランドは世界中に展開しているわけですから、グローバルな視点から価格を決定しています。
そのため、購買力において相対的に下がっている日本人からすると、
海外ブランドは以前と比べて手に届きにくい商品となってしまっているのです。
海外から見ると相対的に物価が下がった日本に、中国人を始めとする観光客が押し寄せるのも当然ですが、
何となく日本の国力の低下を見せつけられている気がして、残念な気持ちになってしまいます。